コーヒーの味・香りを決めるもの
コーヒー生豆の種類+焙煎方法(装置+焙煎レベル)+焙煎後の抽出方法

   

コーヒーの味・香りは、
1.コーヒー生豆 2.焙煎方式 3.焙煎レベル 4.挽き方 5.淹れ方(抽出方法)
の各要素の組み合わせで決まります。
一緒に飲む人や飲む空間といった雰囲気も重要ですが、1~5までについてまとめます。
どのようなコーヒー生豆を使用するか、どのように焙煎するかでコーヒーの風味の8割以上が決まると言われています。

1.コーヒー生豆の種類
現在、販売されているコーヒー生豆には等級(グレード)があります。

各産地で生産者側がコーヒー生豆の等級を決めてきましたが、あらたに消費者側からの等級を決める動きも加わりました。現在は、コーヒー生豆の等級はより細かく複雑になって販売されています。

<アラビカ種>
気候や土壌の影響を受ける繊細な種で、高地で栽培されます。
酸味と香りが強いコーヒーとなり良質なコーヒーだと認められています。
生産されるコーヒー生豆の約70%がアラビカ種です。
 
アラビカ種のコーヒー生豆には複数の品種があります。原種といわれるブルボン種、ティピカ種は病害虫に弱いため生産量が減った時期もありましたが、その良質な風味が認められています。
カツーラ種、ムンドノーボ種は病害虫に強い種ですが、風味はブルボン、ティピカに劣ってしまいます。
その他に、交配・交雑によりコーヒー生豆には数多くの品種が生産・販売されています。

<ロブスタ種>(カネホラ種)
気候風土の影響が少ない強い種で、低地でも栽培されています。
苦味が強いコーヒーで香りはあまりでませんが、安価です。
インスタントコーヒーや、缶コーヒーで使われることが多いです。工業用のコーヒー生豆として販売されているものが多いです。

2.焙煎方法
<直火式>
 コーヒー生豆に炎の熱をあてながらコーヒー生豆を加熱する方式で、キレ味のよりクリアな味になります。香りが強く出ます。直火焙煎は、技量が必要で、焙煎時の各種方法によって味の差が大きくなります。
一度に大量に焼くことが難しく少量焙煎・販売で使用される方式です。

<熱風式>
 釜に熱風を送り込んでコーヒー生豆を加熱方式で、キレ味はなくやわらかな味になります。焙煎時の熱が均等に伝わりやすく焼きムラが出にくい方式です。
 一度にコーヒー生豆を大量に焼くことが可能で大量生産・販売で利用されることが多いです。
  (焙煎については、「コーヒー豆の焙煎とは」も見てください!)。

<半熱風式>
 直火式と熱風式の中間方式で、釜の下でバーナーを燃焼させてコーヒー生豆を加熱する方式です。穴が空いていないドラムに火をあててコーヒー生豆を加熱します。
  (焙煎については、「コーヒー豆の焙煎とは」も見てください!)

3.焙煎レベル
 焙煎でコーヒー豆に与える熱量・時間を増やすほど深く煎ることになります。
 浅いほど酸味が強く、深いほど苦味が強くなります。

 浅いレベルから順に、

 <浅~中煎り>ライトロースト⇒シナモンロースト⇒ミディアムロースト
 <中~深煎り>ハイロースト⇒シティロースト⇒フルシティロースト
 <深煎り>   フレンチロースト⇒イタリアンロースト
 
 と呼ばれるのが一般的です。
  (焙煎については、「コーヒー豆の焙煎って何?」を見てください)

4.挽き方(グラインド)
  焙煎したコーヒー豆をミルで挽く(粉砕する)ことを「グラインド」といいます。
最近はご家庭用のミルも普及しております。コーヒー豆を挽く際の注意点は、粗い部分と細かい部分が混在する「挽きムラ」を作らないことです。また、抽出器具に合わせて挽き方を変えることも忘れてはいけないポイントです。
 ベートーベンは、毎朝60粒のコーヒー豆を数えてミルに入れ、丁寧に豆を挽き、朝のコーヒーを楽しんだと言われています。

 一般に挽き具合により、「細挽き」⇒「中挽き」⇒「粗挽き」と言いますが、グラインダー・ミルの粉砕機器により10~20段階の設定でコーヒー豆を粉砕する細かさ(粗さ)を決めます。ハンド(手挽き)ミルは、ネジの回し具合で細かさを設定するのでアナログ設定です。

 コーヒーの味は、細挽きにするほど苦味がより強くなります。粗く挽くほどより酸味が強くなります。粗挽きで多めにコーヒーを使ったドリップ(抽出)が贅沢な飲み方です。

<器具別の挽き方の目安>
 ●ペーパードリップ・・・中挽き
 ●サイフォン式・・・細挽き
 ●ネルドリップ式・・・中挽き
 ●コーヒーメーカー・・・中挽き
  (ドリップ速度の速い大型マシンでは細挽きが適しているものもあります)
 ●エスプレッソ式・・・極細挽き

コーヒー豆は、粉砕したときに多量のガスが放出されてしまいます。コーヒー豆が持っている香りも一緒に放出されます。

5.淹れ方(抽出方法)


<ペーパードリップ>
使い捨てのペーパーフィルターを使ってドリップします。
ドリップ速度がポイントになります。器具の材質はプラスチック、陶器、銅製などがありますがあまり味への影響は無いです。銅製高価でもあり、高級感があります。プラスチック製は耐久性や衛生面でやや劣ります。陶器は個体差があります。ドリップ速度に影響するドリップ穴が1つのものと3つのものがあります。
 3つ穴の代表メーカーがカリタ。コーヒー豆の挽きが細すぎるとドリップ速度が遅くなり苦味が出すぎてしまいます。中挽きのコーヒーを使うのが一般的です。
ペーパドリップはお湯を自分の手で注ぐので、蒸らしを行えます。コーヒー粉末に均等にお湯が浸透するよう注ぐのがポイントです。

<ネルドリップ>
繰り返し使える布製フィルターを使ってドリップします。
手入れをする必要があり衛生管理も必要となります。
フィルターに雑物や匂いが付着しているとコーヒーの味に影響してしまいます。
お湯を注ぐ速度に応じてドリップしますので、お好みの味を出すことができます。

<サイフォン>
アルコールランプでお湯を沸かし自動でドリップすします。
蒸らしができないのと時間がかかるのが難点ですが、情緒あふれる優雅な雰囲気が魅力です。最近はアルコールランプでなく電気で湯沸しを行うものもあります。

<ドリップマシン>
コーヒー粉をペーパーフィルターにセットするだけであとは全自動でドリップします。蒸らしができないのと均等にお湯を注げないのが難点ですが、自動なので手間がかからないのと、複数人数分ドリップするできるのがメリットです。お湯の温度、抽出速度が一定のため、再現性が高い抽出が可能です。

<ウォータードリップ>
お湯ではなく水でドリップします。ウォータードリップ専用器具があります。ドリップ完了まで2時間以上かかるので、すぐに飲めるというわけではありません。コーヒー豆のもつ性質を純粋に引き出せますので、水の味・香りの影響も受けます。
珈琲市場では、専用器具を使わずに6~12時間水につけて作る水出しコーヒーをご提供してます。