コーヒー豆焙煎のための冷却機を自作する

購入すると高価な冷却機・・・簡単に自作することができます
コーヒー豆の焙煎には冷却が必須になります。
本格的なコーヒー豆焙煎装置には冷却機が備えてつけてあります。
釜から出したら冷却できないと、焙煎士が火傷してしまいますし、コーヒー豆の焙煎がどんどん進んでしまいます。コーヒー豆の焙煎では釜の温度は200℃にも達します。

ご家庭での焙煎や簡易な焙煎装置の場合、冷却機が備わっていないまたは、別売りで高価なケースもあります。
私もかつては、手網や手回し機での焙煎、1kg釜での連続焙煎をおこなっていた時期があります。そのころには、冷却機を自作していました。
とても簡単な装置ですが、原理は本格的冷却機とほぼ同じです!

焙煎される方から冷却機の問い合わせをいただいた際に紹介している方法をこちらでもご紹介いたします。
1.準備するもの
①段ボール
②換気扇
③アルミのジャバラ煙突
④園芸用のフルイ
①段ボール
  ②の換気扇を乗せますので、ちょうどよい大きさのものを選びたいところ。
  この段ボールは、経年利用で損傷してきます。
  天井側の口にガムテープを貼ると強度が増します。
  ②の換気扇を25cm羽とする場合、25cm~30cmの正方形の口となる段ボール
  を準備します。
②換気扇
  家庭用の換気扇で、フードが無いもの(=羽が裸のもの)を選びます。
  2000円程度で25cm羽が調達できます。
  筐体の上に網を置くので、羽が筐体より前に出ていないものを選びます。
  見つけるのが面倒な場合は、筐体に木などを貼りつけて段差を作ります。
  スイッチは、紐を引っ張るタイプよりもボタン式の方使いやすいです。
③アルミのジャバラ
  稼動している備え付けの換気扇のしたまで誘導するために使います。
  コーヒー豆の冷却時の煙が通ります。
  可動式にして、着脱も簡易、重量が軽く段ボールにも負担が少ない
  アルミ製がおすすめです。
  台座として排煙装置になる①の段ボールに接続します。
④園芸用のフルイ
  ②の換気扇の枠と同じサイズのものを選びます。
  園芸で、土の異物を取り除くために使われるようです。
  網の目はコーヒーが落ちない程度にできるだけ粗いものを選びます。
  いくらかはチャフを落としてくれます。

2.自作 焙煎コーヒー豆冷却機の組み立て
①段ボールの天井を開けます、あるいは天井の折り目をすべて切り取ります。
布製ガムテープを段ボールの口に貼ります。

①の段ボールの横、下の方にに③のジャバラが入る穴を開けます。
穴はジャバラがぎりぎり通るくらいがちょうどよいです。
開けた穴にジャバラを通し、自宅の換気扇の下まで伸ばします。
冷却時は煙が出ますので設置場所が悪いと部屋に煙が残ります、換気扇の稼動範囲にジャバラを設置してください。

①の段ボールの天井の開いた口に②の換気扇をはめ込みます。
サイズが合わない場合は、①の段ボールの天井折り目を切らずに斜めに固定するなどして調節すると、他の部材が不要です。

②の換気扇スイッチを入れて④のフルイを置いてみます。空気が吸引されているのが確認できれば完成です。焙煎コーヒー豆を冷却してみてください。
②の換気扇羽が焙煎コーヒー豆の近くで稼動しますので、冷却機能はとても高いはずです。③のジャバラと段ボールの口から煙が漏れていたら幅広のテープで隙間を埋めますが、よっぽど隙間が広くないかぎり煙がもれてくることは無いと思います。
★★イメージ図★★

3.メンテナンス
1.段ボール内清掃
段ボールの中にワタ状のカスがたまって来ますので、掃除機で吸い上げるか、段ボールをひっくり返して捨てます。ジャバラを抜いたところから掃除機で吸うと楽です。

2.換気扇の羽の清掃
ヤニがたっぷりつきますので、油を分解できる洗剤を使って清掃します。羽が取り外しできる換気扇が多いので、羽だけを取り外して清掃できないとツライです。

3.ジャバラ内側の清掃
ジャバラの内側にもワタ状のカスが着いてきますので、はがして捨てます。

1から3のメンテナンスは、随時行います。

★段ボールの取替え
①の段ボールの損傷状況を見ながら、段ボールを取り替えます。